2023年7月2日 辻神父様メッセージ

年間第13主日 (荻窪教会)

 

 一家そろって同じ信仰に結ばれた家庭、それは理想でしょうが、日本では、まだまだそれは、特別な恵みと言えるでしょう。多くの方々が、「どうしたら、家族の者に信仰のことを分かってもらえるか」という悩みを抱えているのが現状のようです。いろいろ考えてみる必要はあります。しかし、テクニックをあれこれ考える前に、私たちは腹を据えなければなりません。他人に理解してもらえない、こういうことは、イエスの弟子になろうと努める私たちには、避けることができない道と言えます。イエスの弟子になるということは、「選び分かたれる」ということでもあるのです。今までの自分と分かれ、今までの血と肉によるつながりとの別離を、私たちの信仰は必然的に含んでいるからです。信じて洗礼を受けた私たちは、キリストとともに死に、キリストとともに神の新しい生命によみがえったのです。キリストとともに死ぬことによって、古い血と肉によるつながりから解き放たれるのです。しかし、この開放は逃避ではありません。家庭とか社会から逃避して、自分の精神的な満足だけを追求する、それでは本当の信仰とは言えません。イエスによって選び分かたれ、新たに生まれ変わった私たちは、今度は、自分が抜け出てきた自分の生活の場に、イエスによって派遣され、イエスの力を受け、イエスの十字架を身におびて帰って行くのです。信仰を頂くことによって、以前にも増して、より良き夫婦、親子、兄弟、家族になっていく、そのために私たちは、イエスに呼ばれ、力づけられ、遣わされるのです。 

                        辻  茂