2022年2月27日 アンディ神父様メッセージ

「憐れみ深い父」

 

 皆さん、今日の福音は先々週、先週の箇所に続き、「平地の説教」の中の言葉です。その中でイエス様は「敵を愛しなさい」「人を裁くな」という弟子たちの生き方の中心にあるものを明確に示しました。

 今日の福音書の中でもイエス様は「弟子は師にまさるものではない。しかし、だれでも、十分に修行を積めば、その師のようになれる」と言われました。ですが、それは 私達がイエス様のようになるという意味ではありません。イエス様の愛に習うことによって、私達は少しずつイエス様の求める生き方に近づくことが出来るという事です。

 今日のイエス様の教えには「盲人が盲人の道案内をすることができようか。二人とも穴に落ち込みはしないか」という問いがあります。これは盲人が盲人の道案内をすれば、二人とも穴に落ちてしまうという事です。つまり、私達は盲目の状態であってはならない、しっかりと目を開いて生きて、他の人々への模範となるようにしなさいというイエス様の励まし御言葉であると思います。

 イエス様は、私達の目が何を見ているのか、何に注意を向けているのか、私達の口が何を語っているか、全てをご存じです。もし皆さんが、ご自分の信仰心をイエス様の御心に近づけたいと思われたなら、まずご自分の心、目、口から全ての汚れを取り除いていただきたいと思います。正しい心で神様に向き合い、日々の生活の中で反省し、祈りを重ねて、神様の御言葉を受け止めてください。清い心を持つことによって、私達は大切なものを見極める者へと変わることが出来るのではないでしょうか。

 私達は、今週の水曜日(3月2日)、灰の水曜日から四旬節を迎えます。今日の福音の主の御言葉に心を向け、キリスト者としてふさわしい心でこの四旬節を過ごすことができるように祈りたいと思います。

 ところで、2月24日、ロシアがウクライナに向けて戦争を開始しました。国家権力者の思惑によって、戦争を全く望まないウクライナの国民は、ロシアの攻撃から逃げて国を離れています。これから経済制裁に苦しめられるロシアの国民も大変です。残念ながら戦争は世界の至る所で起きています。私達も今コロナ禍の中、先の見えない不安の中で生きています。そういう時だからこそ私達は神様に与えられた多くの恵みを感じ、必要な分を使い、お互いに分け合うことが出来たら、互いに奪い合い、傷付け合うこともないはずです。私達も私利私欲の生活を見直して、慎ましく生きていきましょう。今この時にも世界には戦争の中で必死に生きている人達がいます。皆さん、どうぞ彼らが平和な社会を取り戻すことが出来ますようにご一緒に祈りましょう

 

アンディ神父