2020年6月6日 ビジュ神父様メッセージ

三位一体の主日
第一朗読 出エジプト34.4b-6、8-9
第二朗読 二コリント13.11-13

 

福音朗読
神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。御子を信じる者は裁かれない。信じない者は既に裁かれている。神の独り子の名を信じていないからである。

 

 

分かち合い


 今日は三位一体の主日です。私たちは教会、あるいはどこでも祈りをする時に、「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン」と唱えながら十字架を切ることが一番多く唱えている簡単な祈りです。このように十字架を切る時に、三位一体のことは意識しているでしょうか。実は、キリスト教の難しい教義を自分の身近な祈りとなっているのです。


 三位一体はキリスト教の最も基本的な教えであり、それぞれ、異なりますが、共に有するということです。三位一体の神を何かに当てはめようとしているわけではありません。三位一体の存在は私たちの理性を超える位格(ペルソナ)をもっておられると言うことです。しかし、少しでも私たちの身近なことから解りやすく伝えられるように私はいつもローソクに例えています。ローソクを灯すときに、周りを温め、照らします。ローソクは雰囲気作りの為に使います。ローソクは祈りの時にも使い、神様の存在を現す象徴としても使います。典礼では必ずローソクを灯します。また、復活節には復活節のローソクをイエス様が世を照らす光として用いています。このようにローソクは私たちにとって身近な存在です。このローソクにはロウがあり、芯があり、炎があります。ロウが無くて芯だけではローソクはその使命を果たしません。では、ロウと芯もあっても、そこに炎がなければローソクは周りを照らすことができるでしょうか?やはりロウと芯と炎があってローソクは周りを温め照らすことが出来るのです。三位一体の存在も同じように父と子と聖霊で三つの位格(ペルソナ)で結ばれています。ローソクの炎がまわりを温め、明るくするように、イエス様が約束して下さった聖霊は私たちの信仰を照らし、信仰に生きる喜びと信仰に生きる勇気を与えてくださるのです。


 同じく、父と額に手を置くときは、父がすべての者を支配し、子として胸に手を置くときはキリストをこころの中で思い、キリストの愛を味わい、両脇に手をおいて聖霊の名を唱える時には、両手で、私たち自身の行いで三位一体の神を横に広げていくという意味が込められています。


 日々の信仰生活の中で、父と子と聖霊の交わりを通して絆とつながりを大切にし、人々を神様に導くために自分自身の信仰を深め、神様とのつながりの中でその愛を味わい、それを伝えるための聖霊の力を願い求めましょう。